MOBILE SUIT GUNDAM THUNDERBOLT

宇宙世紀0079、地球連邦とジオン公国が戦った一年戦争の末期、サイド4のスペースコロニー群、ムーアはジオン軍の攻撃により破壊され、多くの住人が命を落とした。破壊されたコロニーや、撃沈された戦艦の残骸が無数に漂う暗礁宙域では、ぶつかり合い帯電したデブリによって絶えず稲妻が閃くようになり、いつしかそこは、『サンダーボルト宙域』と呼ばれるようになった。ムーア市民の生き残りで構成された地球連邦軍所属部隊、ムーア同胞団は、故郷であったサンダーボルト宙域の奪還を悲願とし、宙域のジオン軍を殲滅せんとしていた。連邦の進軍を足止めせんとするジオン軍も、義肢兵の戦闘データ採取を目的に設立されたリビング・デッド師団を展開。ムーア同胞団に所属しながら、故郷や自身の出自に束縛される事を疎ましく思うイオ・フレミングと、過去の戦闘により両足を失い、今はリビング・デッド師団でエーススナイパーとして活躍するダリル・ローレンツは、戦場で対峙した時、互いに悟るのだった。ふたりは、殺し合う宿命なのだと……。

第1話

第1話

ジオン軍によって破壊されたサイド4、ムーア。その残骸が漂う『サンダーボルト宙域』では、故郷を奪われた生き残りで結成されたムーア同胞団が、宙域に巣くうジオン軍のリビング・デッド師団を排除すべく、作戦を展開していた。ムーア同胞団のパイロット、イオ・フレミングは、戦いでジオン軍のエーススナイパー、ダリル・ローレンツに乗機を撃墜されるも、脱出。敵パイロットを殺してモビルスーツを奪い、ダリルの足を嘲笑って挑発する。戦友を殺し、自身と仲間達を侮るイオに対し、ダリルは復讐を決意するのだった。

第2話

第2話

カーラ教授のリユース・P・デバイス研究に協力するダリル達。一方、イオのフルアーマー・ガンダムの脅威に対し、サンダーボルト宙域の死守を命じられていたリビング・デッド師団のバロウズ艦長は、敵ガンダムに対抗可能な実験機の投入と、その最後の部品となるパイロットの決定を決断した。パイロットに選ばれたダリルは残っていた右手の切断を強いられる。一度は施術を拒むカーラだが、本国にいる父の助命のためセクストンの説得に応じる。師団の命運はリユース・P・デバイスを搭載したサイコ・ザクと腕を失ったダリルに委ねられる。

第3話

第3話

パイロットとモビルスーツを消耗した空母ビーハイヴに補給物資と学生兵が到着する。彼らを死地に送る役目に苦悩するクローディアは薬に逃げてしまう。その姿に怒るイオ。コーネリアスは彼女を労る。一方、カーラからリユース・P・デバイスに関わった理由を打ち明けられたダリルは「生き残ろう」と勇気づける。そして、連邦軍のサンダーボルト宙域奪還の総攻撃が開始された。苛烈さを増すムーア同胞団とリビング・デッド師団の殲滅戦。サイコ・ザクで敵艦隊を圧倒したダリルは、遂にイオのフルアーマー・ガンダムと三度目の会敵を果たす。

第4話

第4話

母艦ビーハイヴを失ったコーネリアスとメカニックだが、敵旗艦ドライドフィッシュを奪取して生き残ろうと目論む。しかし、ジオン兵は自爆で対抗しようと図る。その悲劇の連鎖に追いつめられ精神を蝕まれてしまうカーラ。一方、コロニー残骸内で壮絶な死闘を繰り広げるフルアーマー・ガンダムとサイコ・ザク。相打ちになったかに見えたが、勝利したのはダリルだった。コックピットから現れたダリルの四肢のない姿に打ちのめされたイオだったが、ジオン軍の捕虜となるも、ダリルと戦い続ける宿命はまだ終わらないと不屈の闘志を燃やす。

相関図

相関図